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連載21 魅力的なタグで印象深いキャラクター創りを。


【座付き作家からの質問】

 タグという用語について説明してください。

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【小松愛の回答】

 タグと聞くと洋服についているタグが思い浮かぶと思いますが、それと同じように「そのキャラクターの目印になるような、外から見てわかる特徴」のことを言います。

 ぱっと見てすぐわかる、そのままニックネームになるようなものがタグになるので、「食いしん坊」をタグにしたいなら、「いつもおにぎりを持たせる」などのわかり易い工夫が必要です。

話し方 方言やしゃべり癖、声のトーン等々

癖・習慣化された行動 色々な仕草が癖 比沙子なら空に指で文字を書きながら考え事をする(高き霧の壁)

衣装 ビアンカなら赤い上着ですかね(Deep Summer TREASURE)

身体的特徴 シルヴァーなら足が悪い(Deep Summer TREASURE)

持ち物 めがねやパイプ、選ばれし物だけが持つ青い石とか

・・・いろいろなものがタグになりますし、それがルーティングインタレストにもなりえます。

 脚本上に書かれている場合もあれば、後から追加する場合もあります。いずれにしても、タグについては役者と演出家でよく相談する必要があります。やりすぎるとキャラクター性を壊して悪目立ちしてしまったり、紋切り型の芝居になってしまったり、という逆効果にもなるので注意が必要です。

 ドラマや映画をみながら、どんなタグが使われているか研究すると、なかなか楽しいし参考になります。もちろん安直なパクリはNGですけど。役者としては、普段、自分がやり慣れない仕草をタグとして入れようということになった時に、サッと対応できるかも重要です。


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【座付き作家からのコメント】

 脚本家にとっても、タグを考える作業は結構楽しいです。
 ただし、(小松Pも文中で指摘しているように)“やりすぎ”には注意したいですね。一人のキャラクターに大量のタグを背負わせてしまうと、かえってひとつひとつのタグが目立たなくなってしまいます。いわゆる、『木を隠すなら、森へ』状態です。

 タグについては、出せるだけアイデアを出した後、最適なものを1個か2個使うくらいが丁度よいと思います。