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連載9 シナリオ解析の大まかな流れ。


【座付き作家からの質問】



 ここからはいよいよ各論と申しますか、シナリオ解析の具体的なテクニックに話を進めていきます。が、その前にもう少し全体を俯瞰しておきましょう。その方が、この先、迷子になるリスクを少なくできるでしょうから……。
 
 理想現実式シナリオ解析は、大まかにいって以下の流れで進んでいきます。それぞれの項目に、小松愛流の補足説明をつけて下さい。

 
  1、テーマ探し。

  2、構成の把握。
  
  3、キャラクター解析。
  
  4、各場面の解析。



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【小松愛の回答】


 まず、テーマ主義者である私にとって、テーマに共感できるかは、出演するか否かを決める大事なポイントになります。演出家の方向性を把握するためにも、テーマが何なのか大きな意味でのコンセプトを掴んでおくことも大切です。

 次に、構成の把握ですが、シナリオは構成の集合体ですから脚本家が辿った計算を役者も知っておくことで、ストーリラインを的確に捉えることができます。必ずしも3幕構成で書かれたシナリオばかりとは限りませんが、何が、どうして、どうなったか、という流れを演出家と詰めておくことで、解釈のズレを減らすことになります。

 この構成の大枠を掴む過程で、キャラクターの役割やコンセプトが分かってきます。シナリオから、自分が演じる役がどういう人物なのかを拾い上げていきます。演出家のイメージをより正確に理解するためにも重要ですし、自分の役についてアイディアを演出家に提案するのもヒトツの醍醐味かもしれません。

 各場面の解析は、シーンに関わるものの意味をきちんと理解しておく作業です。演出家のイメージを的確に理解するため、現場で急な変更があっても矛盾が出ないようにするため、場面の意味や意図を自分でも解析しておきます。

 絶対に1から4の順番じゃなきゃいけない訳ではありませんが、私がこれから勉強するシナリオ解析では、このような流れに沿って進めていきます。



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【座付き作家からのコメント】


 論理的な説明をありがとうございます。
 演出家や脚本家の場合、これとは違う手順を踏むこともままありますが、役者にとっては使い勝手の良いフローチャートだと思います。