<< 理想現実論(4)〜各種ルールの紹介〜 | main | 編集作業中 >>

理想現実論(5)〜観劇アンケートへの返信〜

理想現実では、公演アンケートにご協力下さり、ご住所とお名前を明記してくださった方々へ、後日、お手紙をお送りしています。お書きくださったアンケートの内容に対して、理想現実としてのオフィシャルな返答を記したお手紙です。

「単なる宣伝戦略のひとつでしょう」と言われれば、それを頑なに否定するつもりはありませんが、アンケートを通して客席の声を届けてくださったことに対して、純粋に感謝の想いを伝えたいという気持ちが私の中では強いです。

そもそも、『今後の参考にさせて頂きたいので……』との趣旨でアンケートを集める劇団は多くありますが、その声をどのような形で参考にしたのかを観客側へフィードバックしている劇団は非常に少ないと思います。

観劇後の慌しい時間にわざわざ筆を執って頂いたのですから、せめてものお礼として、「この点を参考にさせて頂きます」「この点については、私たちはこう考えています、ご理解下さい」等々、誠実な回答をお届けできるよう心掛けています。

ご住所やお名前を書いてくださった方にのみ返答させて頂く理由は、第一にオペレーションの問題(連絡先が分からなければ、返事を出せないため)なのですが、それ以外にも、ご自身の素性を表明した上で意見を書いてくださったことへの私なりのリスペクトもあります。

このブログでも何回も書いたことなので、ここでは要旨だけを繰返すに留めますが、私は匿名性に立脚した意見表明を重視していません。それは、何も難しいことを意味しているのではなくて、正体を隠したままなら、何でも好きなことを無責任に発信することもできると考えているからです。

発信者の顔が一切見えず、誰も責任を取らなくてよい環境において表明された意見を、私は受け入れることが出来ませんし、信用することもできません。
仮にそのような状態で、批判記事を突きつけられても、逆に手放しに絶賛させられたとしても、説得力を感じないのです。
その点、素性をきちんと表明した方から届く温かい応援メッセージや、手厳しいお叱りは、本当に心に響きます。勇気をもらえるし、反省を促してくれます。大変感謝しているし、大切にしていきたいと思っています。

だからと言って(当ブログでも何度か表明したように)、私はお客様のために芝居を創る」という言葉には逃げたくありません。
自分の表現は、自分の責任において築いていく。
そして、その姿勢こそが真にお客様を大切にすることに繋がるのだと私は確信しています。